スラウを訪ねる 
     A 1980年



 6月20日(火曜日)ロンドン近郊の町、Slaugh は汽車で西に約30分の距離。スラウの小さな
 駅の改札を出ると、
  「ミスター・マキですか。お待ちしていました」
 「マキです。有難うございます」
 と言って迎えの車に乗った。 




   (Commonwealth Agriculture Bureaux)




 
 田舎の町の瀟洒な白い建物が英国農務省 
 出版局
である。オフィスで迎えてくれたのは
 ニュートン博士であった。

 『午前中彼の部屋でコーヒーを飲みながら来
  日の日程を打ち合わせていたが、昼になりレ
 ストランへ行こうという彼の車に乗った。その
 前に自宅に寄ってタイをとって行くという。

 一旦ハンドルを握った博士は細い田舎道を
 フルスピードで飛ばした。私は思わず両足を
 踏ん張り隣の彼を見つめた。ビジネスで日本
  から訪ねてきた私に会うのはノータイであっ
 たが、田舎のレストランに行くためにタイを
  取りに帰る博士。

 私にはそれがいかにも奇異に思えた。眼鏡
 の奥のニュートン博士の鋭い目をついこの
 間のように思い出す。』



(Dr.Newton
Sales Director)


















                                





          (A Garden of CAB Office)









                                                                   

(Photo taken by Dr.Newton)



 スティヴナッジを訪ねる
     A  1980年


 

  6月22日(木曜日)、昨日南のフォークストーンに 
 日帰り出張し、今朝はロンドンより北へ30分程の 
 Stevenage へ出張。行き先は当時私の所属し
 ていた会社が Sole Agent をしていた 英国
 生化学会
である。

 今日は昨年オープンしたロンドン・オフィスの筆保支
 配人が同行。契約更新に向け学会側は法務担当も
  出席し厳しい条件の詰めの議論になった。

 スティヴナッジはもちろん観光の時間はない。特に
 何かある町とも思えなかったが。

 ロンドンでは連日の日帰り出張であるが、明日から
 4,5日アムステルダムからパリに出張してくる予定。
 


 (Mr.Sabner, Business Manager of Biochemical Society)

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