パンノンハルマを訪ねる 
       A  2000年


  7月12日(水曜日) 朝ブダペストを出発したバス
  は途中ヘレンド窯を訪ねて、午後1時にはパンノ
  ンハルマに到着。ここは小高い丘に修道院があ
  り世界遺産に指定されている。

  聖マルトンの丘を上る前に左写真の麓のレストラン
  でランチ。具沢山のスープ、魚とポテトそれにデザー
  ト。珍しく全部食べた。ビールは一人注文しなかった。
  暑い中で昼間から真っ赤な顔で歩くのは我慢ならな
  いから。

  4人のテーブルに同席したドライバーももちろんアル
  コールは口にしなかった。隣のY氏が英語で話し掛
  けたがチョッと理解している様子は無かった。私も先
  程から何か声をかけてあげなくてはと思っていたが
  これで諦めた。




  途中までバスで坂を上ったが、駐車場でバス 
  を降りると全員急な坂道を歩いて上った。今
  日の陽射しはかなりきつい。10分もすれば
  立派な門構えの修道院の正面に辿り着く。

  その門に対峙するように入り口前の広場に
  はキリスト磔刑の像が天を仰いでいる。

  パンノンハルマ修道院はハンガリーのベネデ
  ィクト派の総本山と言う。創立は10世紀末ま
  で遡るというから千年の歴史を持つ修道院。

                                     (Pannonnhalma)






 修道院の敷地には幾つもの建物が並んでいるが、その
 うちの幾つかは工事中であった。建物の壁面にとても
 カラフルな絵が描かれているメインの聖堂自体も、入り
 口には工事人が何人も群がっていた。

 この聖堂の立つ高台からは眼下のパンノンハルマの村
 里が一望できる。緑と点在する民家、広がる一面の畑。
 ツアーの人達も競ってその風景にカメラを向ける。
 
 私も同じ様にファインダーを覗くが何に狙いを定めるか
 焦点が決まらない。おそらく何百年も変わらず広がるこ
 の景色。一枚の写真で何が撮れるかしら。

    





  修道院の中の図書館には眼を見張った。高い天井、
  壁面を何段にも埋め尽くす書物の列。上段に立ち並
  ぶギリシャの賢人達の彫刻。広角で収めたい圧巻
  だがフラッシュの有無に拘わらず撮影は一切禁止
  であった。

  この修道院が世界遺産であるのと関係するか否か
  は知らないが、厳しい写真規制のみならず、名古屋
  の彼はお腹が不調でこの修道院でトイレを借りよう
  として断られた。 
  






                            (Pannonhalma Monastery 修道院)

  午後4時、修道院を下るとバスは一路オーストリ
  アに向かう。ここからウイーンまではおよそ130
  キロである。両側が広い畑の道を走り続ける。
  
  5時10分、バスはハンガリーとオーストリアの
  国境に着いた。日本では陸地で繋がる国境と
  言うものはあり得ないだけに不思議な気がする。
  






  
  ハンガリーはEU加盟国ではないのでオー  
  ストリアへの入国手続きも時間がかかりそ
  うだ。バスでは30分ほど待たされたが突然
  制服を着た入国管理官がバスに入ってきた。
  パスポートの提示を求め一人ずつ入国のスタ
  ンプを押していった。


                                                                        (The Frontier of Hungary 国境)


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